お金を工面

母は女手ひとつで私を育ててくれた。離婚後から実家へ居候させてくれてる祖母に、お金を貸してくれとかお金がないと言ったようなことは全く言う気配がなかった。中学時代、一度だけ母の給与明細書を見たことがあった。二交代で働いているにも関わらず、これだけしかもらってないのかと絶句したのを今でもよく覚えている。

どうやって修学旅行のお金を工面したのかも不思議なくらい少なかった。借金は無かったように思う。それでもお金のことは気にしなくていいと、私のボロボロになったコートを買い換えてくれたり、新しい靴を買ってくれたりしていた。 

そんな母に負担をかけたくなくて、高校に入ってからは近所のコンビニでアルバイト。店長に無理を言って遅い時間まで働かせてもらってた。
そんな母と大ゲンカになったのは一度や二度ではない。

いつも楽しくて面白い母が、鬼のような形相で突っかかってくるのはやはり怖かったし、毎日お年寄りを持ち上げたりお風呂に入れたりしている介護職に就いているだけあって、腕っぷしも強かった。

でもこちらも剣道部の主将をやっていたし、高校に入ってからは柔道の授業なんかもあったので、力では負けていなかったが、口が達者な母に口ゲンカではなかなか勝てなかった。腹が立って屁理屈をこねると、母に頭を叩かれ、ヒートアップすると蹴られ、私の方も抵抗して柔道の授業で習った技をかけたり…。

でも、ちゃんと喧嘩が終われば仲直りをして、妥協点を見つけて過ごすことができた。
喧嘩内容は大体部活のことやバイトのこと、友達関係のこと。

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